グリーンロタラは、昔から人気の定番水草で、丈夫で初心者向けと度々、紹介されます。
ただし私の飼育経験上、意外と綺麗に育てるのが難しいと感じてる水草の一つで結構、育成に失敗してきました。
確かに完全に枯れないという意味では丈夫なのですが、森のような綺麗な茂みを作るのに苦労しました。
そこで今回はグリーンロタラの育成のコツを、調べ直し皆さんにシェアしたいと思います。
栄養系ソイルを使用する
グリーンロタラは肥料食いとしても知られている水草です。
従って低床は栄養分が豊富なソイルを使用した方が、容易に育成できます。
もちろん低床だけで無く、葉からも養分は吸収できるので、大磯や砂系の低床でも育成は出来ますが、肥料の追加が必ず必要になります。
グリーンロタラの硬度について
もう一つ、グリーンロタラの育成にソイルを薦める理由があります。
それは硬度です。諸説あるのですが一般的には、硬度が低い軟水の方がスムーズに育つ傾向があります。
特にKH(炭酸塩硬度)が高めだと生長が鈍化することがあります
立ち上げにソイルを使用していれば、とりあえず硬度を気にする必要は、ほぼ無くなるので楽ですね。
CO2無しでは難しい
CO2無しでも、いきなり枯れることはありませんが、こんもりとした茂みを作るのは難しいです。
経験上、CO2を添加しないと段々と元気が無くなって、少し見すぼらしい姿になっていきます。
もしグリーンロタラを、綺麗に育てたいならCO2添加は必須と考えて良いです。
ちなみにCO2無しなら近種のロタラ・ロトンディフォリアかロタラ・マクランドラグリーンの方が育てやすいです。
▼ロトンディフォリア
横に伸びる場合
グリーンロタラは、這う性質が非常に強い水草です。
特に強い光を与えている場合、その傾向が強くなりスペースが空いている方向に匍匐しながら育ちます。それが本来の姿なんですね。
もし中景草として育てているのであれば、そのような育ち方でも問題無いかもしれませんが、後景草として育てる場合はまっすぐ伸びてくれた方がコントロールしやすいですよね。
こんな時にまっすぐ育てたい場合は、グリーンロタラの周辺のスペースを無くすことで、真っすぐ上に伸びるようになります。
具体的には
- グリーンロタラを植える密度を高くする
- 周囲をレイアウト素材や他の水草でスペースを埋める
このようにグリーンロタラの行き場を無くすような工夫をすれば、比較的まっすぐ上に育ちますよ。
トリミングと差し戻しでボリュームを増やす
グリーンロタラを綺麗に育てるには、定期的なトリミングが必要です。
セオリーとしては、最初に水面に達したら、まずは深めに(全体の半分より下)カットして、徐々にカットポイントを上げていきます。
この際にカットした水草は捨てずに、差し戻しを行うと全体のボリュームが上がり、密生した茂みが作れます。
あらかじめ密に植えている場合は必ずしも差し戻しを行う必要はありません。
差し戻しは、スペースが無く土に埋めるのが難しいと思いますが、『水草のオモリ』というアイテムを使うと楽に行えます。
数本を、このようにオモリで巻いてしまい、そのまま空いているスペースに置くだけでOKです。
差し戻しが難しい場合は、このような方法もあります。
枯れてしまったら水上化してみよう
グリーンロタラが枯れてしまった場合、水上化して育ててみるのもアリですよ。
▲枯れてた訳では無いですが調子がイマイチだったロタラを水上化した時の写真です
▲ほぼ放置で、ここまで復活しました!
このようにロタラ系は水上葉での育成に、かなり向いている水草です。
仮に枯れてしまっても、水上で復活させて、また水中に戻す、ということも出来ますよ。
グリーンロタラが難しかったらパールグラスでも良いかも
グリーンロタラと同じくらい人気で、草姿や色、育ち方なども似ている水草にパールグラスがあります。
個人的にはパールグラスの方が圧倒的に育成が楽だと感じます。以下に思いつくことを列挙すると
- CO2無しだった場合、パールグラスの方が綺麗
- 硬度があっても大丈夫なので砂利でも育成可
- パールグラスの方がコントロールしやすい
- パールグラスの方が小さいので小型水槽に合う
こんな印象を持っていますので、グリーンロタラの育成に苦戦している人はパールグラスに切り替えてしまうのもアリかもしれませんね。
【まとめ】グリーンロタラの育成はいい練習になる
グリーンロタラを綺麗に育てるには、光・養分・CO2の供給は基本で、トリミングでコントロールする必要も出てきます。
裏を返せばグリーンロタラが綺麗に育つならば、他の大抵の水草も問題無く育つはずです。
綺麗に育てるには意外と苦労するかもしれませんが、水草の育成の基本を学ぶには、いい水草であるのは間違いありません。