水草育成をするCO2添加機器の種類や基本知識

 

水草が光合成するには二酸化炭素(以下CO2)が必要ですが、自然に存在するCO2だけでは不十分なので、人間の手によって水槽内に添加する方法がとられています。

要は水草の光合成を促し、生長の手助けをするイメージです。

今回の記事ではCO2添加のメリット・デメリットや効果、また添加方式の種類について解説しています。

目次

CO2の主な性質

まず初めにCO2の主な性質について説明します。

  • 水に溶けやすい反面、振動などを与えると水から抜けやすい
  • 温度が低い程、水に溶け込みやすい
  • pHを酸性に傾ける

 

CO2添加した場合の主な効果

水槽にCO2を添加した場合、水草の育成が格段に容易になりますが具体的には以下のような効果が期待出来ます。

  • 水草の光合成を活発にさせ成長を促進させる
  • 水草の草姿が大きくなり、脇芽も出すようになる
  • 赤系水草の色彩が鮮やかになる
  • 水草が気泡をつける

 

CO2添加が必要な水槽

CO2添加装置は、とにかく水草を綺麗に育てる為の必須アイテムと言えるので、以下のような人は是非CO2添加を考えてみて下さい。

  • 前景草をぎっしりと生え揃え緑の絨毯にしたい人
  • 水草の色やボリュームを増やしたい人
  • レイアウトコンテストに水槽を出品したい人
  • CO2添加必須な(南米産などの)水草を育てたい人
  • 水草が気泡をつける姿を見たい人

勿論CO2を添加しなくても育成自体には問題ない水草も沢山あるので、そこまで水草に興味がない人はCO2要求量が低い育て易い水草を選んで楽しむのも選択肢の一つだと思います。

育てやすい水草は以下の記事でまとめています。

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CO2添加のデメリット

水草の育成には大変有効なCO2添加ですが以下のようなデメリットもあります。

  • 添加時はphが変化し水中の酸素量も減るため水質に敏感な生体には注意が必要
  • コケの勢いも強くなる
  • コストがかかる

一般的な小型ボンベ方式で初期セットを揃えるのに1万程度、維持に月400円程度

CO2添加方式の種類

CO2添加の方法は以下の四つの方法があります。

  1. 高圧ボンベ式
  2. 発酵式
  3. 自然溶解式
  4. タブレット式

1.高圧ボンベ式

最もポピュラーなCO2添加方法で、専用の器具を使って水槽内に強制的にCO2を添加します。

CO2が高圧で充填されているボンベからレギュレーター、チューブ等を通して少しづつ水槽内に添加します。

添加量の調節やタイマーを使えば自動化出来ることなどメリットが多く、予算に余裕があれば、この高圧ボンベ式をおすすめします。

2.発酵式

ペットボトルや瓶を自分で用意し、その中で砂糖とイースト菌を混ぜて発酵(化学反応)させCO2を発生させます。あとはチューブを通して水槽内へCO2を送り込みます。

導入費用も1000円~2000円程度で可能でランニングコストもほぼかからない位安いですが以下のようなデメリットがあります。

  • 量の調節が出来ない(難しい)
  • 季節によってCO2の量が異なり冬場は保温が必要なことも
  • 電源による自動on/offが出来ない(添加をしない時は自分でバルブを閉じる)
  • ペットボトル等を使用するため自作感があり見栄えが少し悪い

コストが余りかからないことはメリットですが、調節が難しく実は上級者向けだったりします。

そこまで設備に投資がする余裕が無く、手間はかかってもとりあえずCO2添加を体験してみたい人にはおすすめです。

3.自然溶解式

予め水槽内に設置してある容器にCO2缶からノズルを伸ばし手動で充填し、後は容器が自動で少しづつCO2を水中に溶かしていきます。CO2が無くなったらまた充填します。

手軽にCO2添加がスタート出来るセットが1000円強で売っていますが、あくまでこの方式は30cm以下の小型水槽用になります。また他にも以下のようなデメリットがあります。

  • 添加量の調節、on/offが出来ない
  • CO2を容器に充填する手間がかかる

手間は多少かかりますが小型水槽ではある程度の効果は望めますので、初心者の方は選択肢に入れてもいいかもしれません。

4.タブレット式

CO2を発生させるタブレットを水槽内に落とし、後は放置でタブレットから少しずつCO2が溶け出します。

最も手軽で簡単な方法ですが、タブレットが意外と水槽内で目立ち効果もイマイチわからないという意見が多いので余りオススメしません。

おすすめは高圧ボンベ式

今回4種類の添加方式を紹介しましたが予算が許されるのであれば断然、高圧ボンベ式をオススメします。他の方式だと結局添加量が不安定だったり調整に手間がかかったりと性能面で大分劣ってしまいます。

高圧ボンベ式は一度器具を揃えてセッティングしてしまえば、後はほとんど調整する必要も無く、量や添加時間も簡単に調節出来ます。

また60cm以上の水槽だとそれなりのCO2添加量が必要になりますが高圧ボンベ式以外の方法だと、要求量を満たすことが難しいです。

またCO2無しでも育てられると言われる水草もCO2添加した方が状態良く育つので、水草育成のことだけを考えればCO2添加は大きなメリットがあります。

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