最近では、どちらかと言えば水槽にフタをしていない人の方が多いと思います。
しかしフタをすることによるメリット・デメリットがありますので、それらを把握した上で決めるのがベストです。
ということで、今回は水槽にフタをする必要があるのかを、メリット・デメリット両方を確認した上で考えてみます。
水槽にフタをするメリット
まずフタをした場合のメリットについてまとめました。
- 魚の飛び出しを防ぐ
- 地震の際の水漏れを防ぐ
- 水槽内の水の蒸発を抑える
- エアレーション等の水はねを防ぐ
魚の飛び出しを防ぐ
これがフタをする一番のメリットです。
魚やエビがジャンプして水槽外へ飛び出してしまうことを防ぐことに絶大な効果を発揮します。
飛び出しやすい代表的な魚をピックアップするとまず上記画像のサイアミーズ・フライングフォックスは本当に飛び出しやすいですね。
他にもハチェット系、ラスボラ系、アフリカンランプアイなどは飛び出し易い魚だと思います。
基本的には水槽上層部を元気良く泳ぐ魚は飛び出しし易い傾向にあると思っておけば良いかもしれません。
あと意外かもしれませんがエビも飛び出しすることがあります。他の魚に襲われている時に勢い良く逃げそのまま水槽外へ飛び出してしまうというパターンですね。
こういった飛び出しを防ぐ目的でフタをするのは大きなメリットです。
地震の際の水漏れを防ぐ
フタをしてない状態で地震が起こると、震度4位から水槽の水が水槽外に漏れることがあります。
大きな地震であれば水圧でフタごと外に出てしまう場合もありますが、ある程度までの地震であれば大きな効果を発揮します。
また、緊急時にはフタが無くてもラップを代わりに使用する手段もあります。
水槽内の水の蒸発を抑える
特に乾燥した季節では思った以上に飼育水の蒸発が早いです。
蒸発が進むと水位が下がりヒーター等の器具が露出する危険性があります。
フタをしている場合は季節に関わらず蒸発はほぼしないので、そのようなリスクがありません。
エアレーション等の水はねを防ぐ
エアレーションは水槽内に酸素を送り込むことですが、エアレーションの問題の一つに、水槽内の水が水槽外にはねて照明にかかったり水槽外の床が塗れてしまうことがあります。
フタをしていれば、このような事態は避けられますし、またエアレーションの騒音※ブクブク音も多少は抑える効果があります。
エアレーション以外でもフィルターの排水や魚の動きによって多少水がはね、水槽上に設置している照明にかかってしまうこともありますが、このような場合も防ぐことが出来ます。
水槽にフタをするデメリット
続いてデメリットについてもまとめます。
- メンテナンスが面倒になる
- 上からの観賞性が低くなる
- 水槽周辺用品の設置が制限される
- ライトの光量が低下する
メンテナンスが面倒になる
これが一番のデメリットかなと思います。
まず水換えや掃除の度にフタを外す必要があり、気軽にメンテナンスをすることが出来なくなります。
またフタ自体も水はねによって汚れていくので、フタも定期的に綺麗に保つ必要があります。
上からの観賞性が低くなる
水草や熱帯魚は上から見ても綺麗なものです。
フタがあるとどうしても上からは見辛くなるので観賞面では、やはり水槽の上に何もない所謂オープンアクアリウムには劣ります。
私は基本的にフタをしない派なのですが上から見る水景が好きなのもフタをしていない理由の一つです。
水槽周辺機器の設置が制限される
具体的にはフィルター、照明など水槽の淵に引っ掛けるタイプの水槽周辺機器は設置が制限されます。
予めフタにはフィルターのパイプ等を通すスペースが設けられていますが、それも場所が制限されることになりますので不自由と言えば不自由です。
ライトの光量が低下する
フタの素材はガラスが一般的ですので仮に水槽にガラス蓋を使用した場合、綺麗な状態であっても10%程度、光をロスしてしまうそうです。
使用していくうちにガラス蓋はどんどん水はね等によって汚れていきますので、光のロスも比例して高くなることが予想されます。
よって水草水槽をやる場合はフタによる光損失のデメリットも気にしておくべきでしょう。
水槽にフタをしない場合のメリット・デメリットまとめ
水槽にフタをしない場合のメリット・デメリットについて軽くまとめます。
- 水換え等のメンテナンスが楽に行える。フタを掃除する必要も無くなる
- 上からの観賞が楽しめる
- 水槽周辺用品の設置が制限されない
- 照明の光量ロスが無い
- 生体が水槽外に飛び出してしまう可能性がある
- 地震の際に水漏れの被害が大きくなる
- エアレーション等の水はねが防げない
- 水槽内の水の蒸発が早い
もう少し掘り下げて考えてみます。
生体の飛び出し対策
一番のデメリットは、やはり生体の飛び出しが防げないことですね。
しかし、この場合は飛び出ししにくい生体を選ぶか水位を下げることで。この事故の確率を下げられることは出来ます。
地震の際の水漏れ対策
こちらも大きな問題ですが地震の際の水漏れについても水位を下げておくことで被害を少なく出来ます。
また長時間、家を空ける際にはラップをしておくと水漏れの予防になります。
水はね対策
フタ無しでエアレーションの水はね、飛沫に悩まされている場合、上記のような飛沫防止の商品があります。
このバブルストッパーは飛沫を完全に水槽外に出さないような設計になっています。
それからエアレーションをする際に細かい泡を出すエアーストーンを使えば水はね、飛沫はある程度抑えれるので細かい泡が出ると評判のアンビリーバブルのようなエアーストーンを使用するとある程度改善されます。
【まとめ 】水槽にフタをしない場合でも問題無い飼育環境
今回は水槽にフタをする時のメリット・デメリットについてまとめましたが、どちらを重視するかは好みや飼育する生体によって変わると思います。
私はフタをするのが好きではないので基本フタはしない派ですがその分、飼育する魚に気を付けたり水位をある程度下げて管理しています。
このようにフタをしない場合でもやり方によってはデメリットが強調されない環境は作れますので必ずフタをしなければいけないということでは無いです。