アクアリウム初心者は知識が無くて当然で、私も例に漏れず、初心者の頃は沢山の失敗をしてきました。
但し予め知っておけば簡単に防げる失敗も良くありますので、今回はアクアリウム初心者がやりがちな典型的な失敗について紹介します。
水槽をセットしてすぐ生体を入れてしまう
これは熱帯魚等を初めて飼育する方がやってしまう典型的な失敗で、水槽と生き物を同時に購入しすぐに飼いはじめてしまうことです。
結論から言ってこれは良い方法ではありません。
水槽内に発生するアンモニアや亜硝酸などの有害物質を分解してくれるバクテリアが発生するまで最低でも一ヶ月程度は待つ必要があります。
例えばアカヒレや金魚のような、水質の悪化に非常に強い生体であれば耐えれる場合もありますが、他の生体ではアンモニア中毒等で死んでしまう恐れがあります。
その辺りの水が出来上がる仕組みや、魚をいつから入れてもいいか等は以下の記事で詳しく解説していますので参考にして下さい。
餌をやりすぎてしまう
水槽に近づくと餌を欲する魚達の仕草が見られ、ついつい餌をあげすぎてしまう方が多いです。
魚は満腹中枢が無いと言われているので餌を食べた後でも、餌が欲しいような仕草を見せるのですが、一日決まった量を与えるのが魚の健康にとっても大切なのです。
餌はメーカーが推奨している量より少なめでも全く問題ありません。
具体的には一日一回、魚のお腹が少し膨れる位が適量で食べ残しが起るような餌の量は多すぎます。
餌の与えすぎは魚の負担になるばかりか水質の悪化、コケの発生を誘発しますので少なめに与える意識が大事だと思います。
餌やりについて詳しくは以下の記事で紹介しています。
水槽に魚(生体)を入れすぎてしまう
初心者の方は特に小さい水槽から始めることが多い傾向がありますが、そのような小型水槽では収容できる魚の数はある程度決まってきます。
特に一気に魚の数を増やしてしまうと、様々なトラブルを引き起こす原因となりますので、生き物の数を増やすとしても計画的に少しづつ数を増やしていくことが重要です。
水槽サイズ別の魚の適正数は以下の記事で詳しく書いています。
水換えの量や方法を間違える
水換えはアクアリウムの最も基本的なメンテナンスですが、水換えの量や方法を勘違いされている方も少なくありません。
例えば水換えの度に水槽全部の水を入れ換えてしまうことや、水換えを全くしないなど極端なことはしないようにします。
水換えは1週間に一回、全水量の1/3程度が基本となります。
もちろん水槽を立ち上げてからどの程度経過しているかや、水槽内の環境にも変わってきますが基本は上記のようになります。
また水換えに使用する水はカルキ抜きを忘れずに水温も水槽内と温度を合わせます。
水換えについて詳しくは以下の記事でも紹介していますので参考にして下さい。
大型化する魚を飼ってしまう
熱帯魚ショップで見た時は小さい魚であっても、成魚になると何倍にも大きくなる。
そんな魚を知らずに購入してしまうと、今の水槽では飼育が出来なくなってしまうため中~大型化する魚には注意が必要です。
具体的には以下のような魚達は成魚になると120cm以上の大型水槽でしか飼育することは出来ません。
- プレコ系(※小さなままな種も居ます)
- アロワナ
- レッドテールキャット
- ガーパイク
- オスカー
増え過ぎる魚を飼ってしまう
熱帯魚ショップで売られている魚の一部はこちらが意図せずとも水槽内で自然に繁殖する種が居ます。
殖える喜びもアクアリウムの楽しみの一部ですが、初心者にとって魚の数が、意図せず増えてしまうことは余りいいことではありません。
ということで個人的には、容易に水槽内で繁殖してしまう魚は、余り初心者にはオススメしません。
具体的には以下の魚が繁殖しやすい種となります。
- グッピー
- メダカ
- プラティ
- モーリー
- ダニオ
予め殖えることを予想して、余裕がある水槽サイズで飼育する場合は問題ありませんが、小型水槽で飼育する場合は注意が必要と言えるでしょう。
ヒーターに関する失敗
熱帯魚飼育に必要なヒーターに関してもミスしやすいことが結構あります。
ヒーターを設置するのが遅い
ヒーターは水温が20℃を切ってから設置するのでは無く、ある程度、気温が下がってきたら早めに設置することをオススメします。
例えば温度固定式ヒーターしか持っていない方は、水温が下がってから設置すると水温を一気に上げることになってしまうため、夏が過ぎたらもう設置してしまってもいいと思います。
ヒーターの設置位置が間違っている
たまに見るのですがヒーターの設置位置が水槽の上すぎる方がいます。
説明書にも書いてありますがヒーターは本体が露出しないように水槽の真ん中より下に設置します。
ヒーターの電源を入れ忘れる
水換えの際にヒーターの電源を切り、水換え完了後にヒーターの電源を入れ直すことを忘れてしまう。
これも良く聞く失敗談です。初歩的ですが初心者だけでなくやりがちなケアレスミスなのでご注意を。
掃除をやりすぎる
水槽周りを綺麗にすることは基本的には良いことですが場所によって綺麗にしすぎるとマイナスに働いてしまう場合があります。
代表的な場所は底砂と生物ろ材です。
この二つは、ろ過バクテリアの主な住みかとなっているので、過度に綺麗にすると水を浄化してくれる、ろ過バクテリアまで流してしまうことになります。
底砂はゴミが出なくなるまで綺麗にする必要は無く、ろ材に関しては軽くすすぐ程度で十分なので、この二箇所に関してはある程度の掃除で十分と言えます。
まとめ
今回は初心者が、やりがちなアクアリウムの代表的な失敗例について紹介しました。
初心者は程度が分からなくて当然で、これは経験によって分かってくる部分もあります。
ただ今回紹介した例のように中には知っていれば、簡単に防げることもあると思いますので、予め知識を蓄えることは無駄にはなりません。
また誰でも最初から完璧な飼育が出来る訳ではありませんので、失敗をしたら原因を究明して次に生かすことがアクアリムでは求められると思います。