熱帯魚水槽の水換えの頻度について考える

水換えは水槽を維持する上で最も基本的なメンテナンスです。

しかし、実際には水換えの頻度や量を、どの程度で行うべきかは、非常に難しいと思います。

私もアクアリウム歴10年以上になりますが、現在も色々と試しながら模索中です。

その中で私なりに分かってきたことを、まとめましたので水換え方法の参考になれば幸いです。

目次

水換えの目的

まずそもそも何故、水換えが必要なのかについてですが一番の目的は汚れた水を排出し綺麗な水に入れ替えることです。

水槽内の、ろ過機能である程度、水中の汚れを分解してくれますが、分解出来る能力にも限界があります。

また、水道水には水草に育成に必要な二酸化炭素やカルシウムなどの微量元素が含まれているので、水草にとっても新鮮な水は成長を促進させる大事な要素なのです。

水換えは週一回、1/3で良いのか?

アクアリウム業界で良く言われる『週一回、水槽の1/3の量を目安に交換する』これは正しいのかについてですが

これは確かに無難な回答であるとは言えます。

水換えの頻度と量は、飼育環境によって大きく変わるので、絶対的な正解はありません。

これらによって大きく変わります

飼育する魚の種類や数・低床の種類・水草の種類や量・水道水の水質・コケの発生状況

ただし、週一回、1/3という量は、大きく崩れにくいという点で、的を得ているとも言えます。

理想は水質を測定しながら、臨機応変に行うことですが、初心者の方や器具が揃っていない方は、とりあえず週一、1/3という考えでも構わないと思います。

この程度であれば、水質に大きなダメージを与えることなく、水槽内の汚れを適度に排出できるからです。

水換えによるデメリット

私はかなり長い期間、水換え信者でした。

と言うのもアクアリウム系の雑誌や、有名なアクアリストの方々は頻繁な水換えを推奨しているように思ったからです。

立ち上げ初期は毎日行っていたこともザラでしたし、水換えする程、調子が上向くと思いこんでいた時期もありました。

結論から言うと、この考えは間違っていました。

その理由は私が住んでいる地域の水道水は弱アルカリ性、中硬度の水質だったからです。

この水質は日本の水道水の平均的な水質ですが、多くの水草は弱酸性の軟水を好むことは良く知られていますよね。

水換えすればするほど、水槽内の水質は水道水に近づくことから、良かれと思っていた水換えが、実は理想の環境から遠ざけていたのです。

低床にソイルを用いた場合は、ソイルの効果により軟水になりますが、水換えをしすぎると、早ければ1~2カ月でソイルの寿命が来ます。

ソイルの保持していた養分が空っぽになり、陽イオン交換による軟水化も出来ない状態ですね。

このタイミングで水草の勢いが完全に無くなってしまったことも多く経験しました。

理想の水換え頻度とは

現在の水換えは、各水槽の飼育環境やコケの発生状況、水質の測定値などを参考に調整しています。

  • 低床は砂で水草はボルビなど陰性メイン→CO2補給のため高頻度で換水
  • 低床ソイルで陽性水草メイン→なるべく水換えを控え、水質によって調整

水換えしなくてコケは大丈夫かと思われそうですが、アマゾニア以外のソイルであれば、そこまで頻繁な水換えは必要ないようです。

水草用ソイルとうたっているソイルでも、アンモニアの発生量は大したことはなく、コケまみれになることも今の所、一度もありません。

もちろん生体の数や水草の量にもよるのですが、なるべくソイルを長持ちさせるイメージで、足し水程度で済ませている場合もあります。

まとめ

奥が深い水換えですが、究極を言えば水質を測りながら調整することが理想です。

最低でも水槽内と水道水の水質(pHと硬度)が、どの程度なのか把握した上で行わないと、どの程度水換えしたら良いか正解を出すことが難しいです。

その上で、水槽内を観察しながら調整していけば最適解に近づくのではないでしょうか。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次