油膜とは水面に薄く白い油のような膜が張った状態のことを指します。
油膜はそれ自体に毒性はありませんが、美観を損なうことの他にもライトの光を遮りぎったり、カビの温床になることもあります。
今回は油膜の発生原因や取り除く方法、また油膜を出さないための予防策についても、まとめました。
油膜の原因
油膜の原因は主に下記のようなことが考えられます。
- 餌の食べ残し
- 枯れ葉やフィルター内の汚れ
- バクテリアの死骸
- 魚の死骸
要は水槽内に漂う有機物が分解される過程で発生した、たんぱく質が主な油膜の発生原因と考えられています。
油膜を除去しよう
では油膜の取り除く代表的な方法を順に紹介します。
ちなみに油膜を、新聞紙やキッチンペーパーなどで一時的に除去しても、次の日には同じ状態に戻っていることがほとんどなので、このような方法はオススメしません。
フィルターを洗浄する
油膜はフィルターを洗うと解決することが非常に多いので、まず一番最初にしたいことがフィルターの洗浄です。
フィルター内の、ろ材だけで無くホースに溜まった汚れも綺麗にします。
エアレーションを行う
エアレーションを行うことによって水面を揺らし、油膜を物理的に溶かします。
また水槽内の溶存酸素量が増えることによってバクテリアの酸欠を防ぎますので、油膜の原因がバクテリアの死骸だった場合エアレーションで大幅な改善が見込めます。
フィルターの出水で水面を揺らす
エアレーションと目的は同じで、水面を揺らすことで油膜を撃退します。
フィルターの出水で水面を揺らすような配置にすると、そのような効果が期待できます。
ブラックモーリーを入れる
油膜を食べてくれる生体もいます。メダカやプラティの仲間も食べてくれますが最も積極的に食べてくれるのはブラックモーリーです。
60cm水槽に1匹いれておけば数日後には水面が綺麗になっているでしょう。
除去能力が高いのですが、入れる数が多いと繁殖してしまうので、その点は注意して下さい。
油膜取りフィルターを使用する
水中内にスキマーの役割を果たす油膜取り機がメーカーから発売されています。
水槽内に設置すれば数時間後には油膜は消えて無くなります。
各社から似たような商品が出ていますが、個人的にオススメなのがエーハイムから出されている商品で吸い込み能力に優れ動作も安定しています。
また水流を起こすことも出来るので小型フィルターのような使い方も出来ます。
油膜を出さないための環境作り
油膜は水槽内の水質の状態を示す一つの指標とも言えますので、油膜が出ているということは何らかのバランスが崩れている可能性があります。
上で紹介したブラックモーリーやスキマーで油膜を取っても根本的な解決にはなっていないので、水換え頻度を高めたりエアレーションを追加し水質の状態を上げていく取り組みが必要だと言えます。
また発生原因になりえる餌の量の見直しや水草の枯れ葉を取り除くことなど基本的なことにも注意をしたいです。
多少の油膜ならそこまで気にしなくてもOK?
油膜はセット初期の水質が安定してない時期が特に出易いですが、水質が安定してても多少の油膜が出てしまうことはあります。
ただ特に対処をしなくても、いつの間にか無くなっていることも良くあることです。
なので深刻な場合は別として、そこまで気にせず一旦、様子を見てみるのも良いかもしれません。