
水槽内で発生するコケの中でも厄介な部類のコケである通称、黒ヒゲコケ(ヒゲのようにフサフサしているのでこう呼ばれています)。
流木や成長の遅い水草に付き一度付いてしまうと、自然と消えることは無い頑固なコケです。
黒ヒゲコケの除去は固めのブラシで、そぎ落としたり生体のサイアミーズ・フライングフォックスに頼るなどの方法がありますが、最も確実で即効性があるのが酸性の液で枯らしてしまうことです。
酸性の液で身近なものは食酢、オキシドール、クエン酸などがありますが筆者は昔から基本、木酢液を使用しています。
木酢液とは木材を燃やした時に発生する水蒸気が含まれる煙を集め液体状にしたものです。主に園芸での害虫駆除や入浴剤・消臭剤など色々な場面で利用されるものでホームセンターに行けば大体置いています。100均にも売っているかも。
基本天然な物質ですが水槽の中に入るものなので、不純物が少なく品質が高そうな商品を選ぶようにした方がいいと思います。
希釈して使うので一本持っておけばかなり長い間使えますし。
また食酢、オキシドールも使用したことはあるのですが木酢液の殺菌成分がコケに効きやすいのか、一番効果を感じられたのが木酢液なので私は木酢液を常用しています。

ということで実際に木酢液を使って黒ヒゲコケを退治していきます。
木酢液を黒ヒゲコケに塗って処理する手順

今回は流木の赤丸付近に黒ヒゲコケが発生してしまったので、こちらを除去していきたいと思います。
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1水位を下げる

まずは流木が露出するくらいまで水を抜きます。もし取り出せる場合は取り出して処理した方が安全です。
今回は流木を動かせなかったので水位を下げました。
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2希釈した木酢液をコケに塗る

希釈の目安ですが商品によって濃度が違うので、どれが正解と示すのは難しいです。
私が使用している木酢液では3~5倍程度を目安に希釈しています。これくらいであれば水槽に多少溶け込んでも問題無いと思います。
希釈した木酢液が用意出来たらコケの部分にハケで塗り10分程度放置します。
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3水を戻して後はコケ取り生体に任す

木酢液を塗ると画像のように白くなったり紅くなったりします。この状態になればエビ達が食べてくれますので、数日で綺麗に無くなります。
またエビなどのコケ取り生体が居なくても放っておけば、自然消滅しますので、こちらがすることは特に無く楽です。
木酢液を直接水槽内に噴射する方法
レイアウト素材や水草が底にあるような場合は今回のような方法は取れません。
その場合は希釈した木酢液を直接スポイト等などで噴射する方法もあります。
但しこの方法は小型水槽でやってしまうと水質が急変してしまう可能性も考えられるため行う際には十分、注意して頂くようお願いします。
目安としては90cm水槽以上なら水質への影響も少ないと思うので、このような方法もアリだとは思います。
まとめ 黒ヒゲコケは臨機応変に対処
今回は木酢液を使った簡単な方法を紹介しましたが、頑固な黒ヒゲコケはこのように薬品を使ったやや強引な方法で無いと綺麗にすることは難しいです。
予防としては定番のサイアミーズフライングフォックスを水槽に入れたり、リン酸除去剤を使用する方法が効果があるとされています。