アクアリウムにおける水槽の地震対策まとめ

日本でアクアリウムをやる上で避けられないことが地震です。

大きな地震はいつやってくるのかわからないので、予めある程度自分で対策をしておかないといけません。

この記事では自分で出来る些細な地震対策から仮に地震に遭った場合どういった対処をすればいいか等、アクアリウムにおける地震対策全般についてお話したいと思います。

目次

水槽に影響が出るのは震度いくつ位からか?

筆者が体験した一番大きな地震は 2011年3月11日の東日本大震災でした。

その時は最高で震度5強だったのですが、水槽に大きな影響が出るのは震度5くらいからでしょう。水位や環境にもよります

当時筆者は90cmスリム水槽を立ち上げたばかりでしたが、被災してしまい水が1/3程度床にこぼれました。

こぼれた先が運良くラグマットがある程度吸水してくれ大事には至りませんでしたが、それでも床は水浸しになりラグは交換となりました。

ちなみに震度4台でも水位によっては水が多少こぼれることはあります。

地震による被害を抑える予防策

地震が起きてしまった際に、被害を抑えるための予防策を紹介します。

全てやる必要は無く自分が出来る範囲のことをまずはやってみて欲しいです。

水槽と水槽台を固定する

水槽と水槽台の間には通常水槽マットを敷きますがその代わりに耐震ジェルで水槽と水槽台を固定します。

これで地震によって水槽台から水槽がズレ落ちてしまうことを予防します。

耐震ジェルは四隅だけに張ると水槽に負担がかかり、割れてしまう可能性があるため全面に張るようにします。

水槽と水槽台を壁に固定させる

家具用の耐震ストッパーを水槽と水槽台に設置し壁に固定させます。

壁と水槽を固定させる方法は他にもいくつかありますが、恐らく上記の耐震ストッパーを使用するのが一番いいと思いましたので採用しました。

デメリットは見た目が悪くなることと設置する場所が限定されることですね。

水槽にフタorラップをする

水槽にフタをしていれば地震の揺れによる水のこぼれをかなり防いでくれます。

強い地震ですと水圧でフタが外れてしまうこともあると思いますが、震度4程度の揺れなら大分水漏れを抑えてくれるでしょう。

水槽にフタをすると上からの鑑賞性やメンテナンス性が悪くなったりデメリットの部分はありますが、地震のことだけを考えれば間違いなくフタはしておいた方がいいです。

フタをするのが嫌な人はラップを活用

かく言う筆者も常時フタはしていません。なぜなら水槽を上から鑑賞するのがアクアリウムの醍醐味の一つだと思っているからです。

但し長期家を空けている時に地震があったら大変なので、帰省する時などは水槽にラップをしています。

空の水槽でわかり辛いかもしれませんがこんな感じで全体的に覆ってしまってOKです。

完全に覆ってしまうと水面が空気との接触が無くなってしまうので酸素の心配が多少出てきます。

エアレーションをしているなら大丈夫ですが、そうでない人は四隅をラップで覆うだけでも効果があります。

地震に強い割れにくい水槽とは

現在主流となっている水槽は鑑賞性が高い枠無しガラス水槽ですが地震に対してはフレーム有り(枠有り)ガラス水槽アクリル水槽の方が強いです。


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フレーム有り水槽はガラス水槽の淵をフレームで囲ってあるので通常のガラス水槽より割れにくいです。

ですが見た目がスマートではないのと照明が商品によっては水槽の上に乗らない、などのデメリットがありますので「見た目は気にしない、安全第一」という方にはオススメです。

アクリル水槽はガラス水槽より強度が高く割れにくく、また大半の商品はフランジと呼ばれる枠がついているので、これが地震による水こぼれを軽減してくれます。

他にもアクリル水槽はガラス水槽より重量が軽く(約1/2)透明度が高いといった特徴もあります。

デメリットは価格がガラス水槽より倍以上することと、ガラス水槽より傷が付きやすいことです。

割れにくく水がこぼれにくいというメリットは、地震が気になる人にとっては安心感を与えてくれるものだと思います。

電源タップは水がかからない位置に置く

アクアリウムをやっていると電源が多く必要になり上の画像のように床に電源タップを置いている人も多いかもしれません。

しかし地震によって水槽から水が溢れ水が内部に入ってしまうとショートし、通電しなくなるだけでなく、発火(特に海水水槽の水)や感電の原因となります。

ですので電源タップやコンセントは水がかからない場所に必ず設置するようにしましょう。

ヒーターの使用年数や固定位置を確認する

今売っているヒーターは安全規格がクリアされたものが大半で、もしも地震等でヒーターが水から露出してしまっても自動的に電源をカットしたりと、安全にとても配慮されたものとなっています。

しかし古いモデルですと、そういった機能が無い場合もありますので、何年も同じヒーターを使用している人は安全基準を満たしたヒーターかどうか確認した方がいいでしょう。※そもそもメーカーは1シーズンのでの交換を推奨しています

実際に東日本大震災ではアクアリウム用のヒーターが空焚きになり、火災に発展してしまったケースが8件確認されているようです。

またヒーターを設置する際はきちんと吸盤で水槽に固定されているか確認し、簡単に水槽外に出ないようにしておきましょう。

低い水槽台を選ぶ

水槽台は通常ですと水槽が乗った時に人の目線に併せて作られているため高さが60~70cmくらいになっています。

また水槽台に水槽を乗せるとより重心が高い状態になるので、それだけ倒れやすくなると考えられます。

そこで水槽台を高さが低いロータイプを選ぶことによって重心は低くすることが出来ますので、多少倒れにくくはなると思います。

万が一、水槽が水槽台から落ちてしまった場合も高さが低い分、それだけ衝撃も小さくなり水槽が割れる確率も下げることが出来ます。

と言う事で水槽台を選ぶ際に、地震のことも視野に入れロータイプを選択するのもいいかもしれません。

水位を少し下げておく

水槽は満水にするのではなく、常に数cm下げた状態にしておくことをオススメします。

これは地震による水こぼれを抑えてくれるだけでなく、生体の飛び出し防止にもなります。

地震に遭う前に準備しておくと便利なアイテム

断熱材やダンボール等で水槽を保温できるもの

実際に東日本大震災で筆者も体験したことですが、電力等のライフラインが絶たれてしまうことも大地震では起こってしまいます。

冬季であれば水温を維持する必要がありますが、電源が無くても断熱材で水槽を囲えば急激な水温の低下を防ぐことが出来ます。

実際に、東日本大震災では計画停電で電気が一時的に止まりましたが、水槽を断熱材でしっかりと囲ったら水温はほぼ下がらずに済みました。

無かったらダンボール、発砲スチロールや毛布をくるんでおいても効果はあります。

電源が無くてもエアレーションが出来るもの

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地震によって電源が確保出来なくなった場合に持っておくと便利なのが電池式のエアーポンプです。

例えば一時的にフィルターを止めなくてはいけない時など、生体が酸欠にならないためにエアレーションを行いたいです。

大きな地震が起きた時に気をつけること・やるべきこと

これから紹介することはあくまで自分の安全を第一に確保してから行うようにして下さい。

水位を減らそう

状況にもよりますが、余震に備えて水位を減らしておくのも一つの手段です。

その際は一緒にラップで蓋をしておくことも有効になります。

電源タップが水に塗れていないか確認

電源タップやコンセントが水に塗れていないか確認して下さい。

もし水に塗れたままだと漏電・感電の恐れがありますので、ブレーカーを落とし念のためゴム手袋をした状態でコンセント等を抜いて下さい。

停電中はCO2添加をストップしよう

停電中はCO2添加を一旦止めましょう。

水草が光合成出来ない状態でCO2添加を続けていると水槽内の生体達が酸欠を起こす可能性があります。

水槽を床に直置きする

もし余震が続いてる状況でいつまた大きな地震が来るかわからない状況では、水槽台に水槽を乗せている意味は余り無いと思います。

水槽の規模にもよりますが、もし水槽を動かせるのであれば床に置いてしまった方が安全な場合もあります。

まとめ:いつ来るかわからない大地震の為に自分で出来る範囲の予防を

今回はアクアリウムをやる上で対策となるようなことを思いつく限り紹介しました。

ですがこれを全てやっておくというのは現実的では無いので、出来る範囲で簡単なことからやることをオススメします。

例えば電源タップを水のかからない場所に置く、ヒーターを新しいモデルにしておくことなどは簡単に自分で対策が出来ることだと思いますので、そのようなことから地震対策を行い、いざという時のために準備を行っておきましょう。

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