ミクロラスボラ・ブルーネオンはメタリックグリーンに輝く非常に綺麗な小型熱帯魚ですが、飼育はどちらかと言うと難しい部類に入ると思います。
私もこの魚が本当に好きで現在も飼育中ですが、飼育経験の中でミクロラスボラ・ブルーネオンに適した環境を模索してきました。
ということで個人的経験にはなるのですがミクロラスボラ・ブルーネオン飼育のポイントをまとめてみましたので参考にしてみて下さい。
ミクロラスボラ・ブルーネオンはどんな魚?
ミクロラスボラ・ブルーネオンはタイ原産のコイ科の小型熱帯魚です。
緑なのにブルーネオンと呼ばれている理由は上部に状態が良いとブルーのラインが入るからです。
さてこの魚の特徴としては
- 活発に泳ぎ回る
- 水槽の上部を泳ぐことが多い
- 性格は基本的には温和だが同種間だと軽く追いかけ回すことも
そして繰り返しになりますが丈夫か脆弱かで言うとどちらかと言えば脆弱な魚だと言えます。
丈夫な小型テトラと同じような感覚で飼ってしまうとたちまち数が減ってしまうこともあるでしょう。
一度環境に馴染めば他の小型熱帯魚とそこまで変わらないですが、導入直後の不安定な時期は本当に落ちやすい印象があります。
購入時の注意点
まずは購入する際のポイントですが色が十分に発色しているか確認して下さい。この魚の本来の発色は明るい緑色です。
白っぽく濁ったような固体は状態が十分とは言えません。もしかしたらお店に入ってきたばかりかもしれませんね。
輸入直後の熱帯魚は物凄いストレスを受けているので状態は良いとは言えません。新しい水を好む本種であれば尚更です。
もう一つのポイントは個体のサイズや痩せていないかについても注意して下さい。そして出来れば小さい個体は避けて成魚(3cm前後)の個体を購入することをオススメします。
元々この魚はストレスに弱い側面があるのですが小さい個体程それが顕著に現れる傾向があると感じます。
まとめると購入に関しては妥協せず状態をきっちりと見てから購入するのをオススメします。
適したpHは?
ソイルや砂利など様々な環境で飼育してきましたがpHは中性前後(6.5~7.3くらい)であれば問題無いと思います。
ソイルで低pHだった時も砂利で弱アルカリ性だった時も発色の違いや落ちやすさなどは関係無く飼育できていました。
従ってpHにはそこまでうるさい種ではなく、それよりも水が綺麗かどうかの方が重要であるという認識です。
餌について
ミクロラスボラ・ブルーネオンは上部を泳ぐことからフレークタイプの餌が向いています。沈んでしまう餌は向いていません。
但し口が小さめなので小さいフレークが良いので探してみたところ上記のカラシン ベーシック(テトラ社)が該当し買ってみました。
これは素晴らしいですね。食いつきも良いですし小さめの個体もこの餌なら食べやすそうです。
そしてミクロラスボラ・ブルーネオンは活発に泳ぐことから痩せ易い傾向があります。
餌やりを一日一回にしている人も多いと思いますが、本種には一日二回の餌やりを推奨します。
また、餌を食べれてない個体がいないか、痩せている個体がいないかチェックし餌の量を調整するのも大事だと思います。
低床について
出来ればバクテリアが繁殖しやすい多孔質な低床の方がオススメです。
ですのでソイルや溶岩砂あたりがオススメです。
また、低床の色については暗めな色の方が発色が良くなると思います。
混泳について
出来れば単独に近い飼育が理想です。
理由としては他の素早い小型魚と混泳させると餌が十分に回らなくなるからです。
ミクロラスボラ・ブルーネオンはそこまで餌に貪欲な魚ではありませんから餌取りで他魚に負けてしまう可能性があります。
また混泳させる場合は本種のサイズと同程度以下の生体がオススメです。
経験上、自分より大きい魚がいるとストレスを感じ色褪せてしまうことがありました。
ただし、低層を中心に泳ぐような、コリドラスやオトシン、シュリンプなどとは遊泳空間が被らないので特に問題はありません。
フィルターについて
ろ過能力の高い外部フィルターか底面フィルターをオススメします。
特に小型水槽では、ろ過能力が低いフィルターが良く選択されますが、小さい水槽こそフィルターの役割が大事になるので底面フィルターを選択肢に入れてみて下さい。
水換えについて
ミクロラスボラ・ブルーネオンは清潔な水を好むと言われています。
具体的には硝酸塩濃度が低い水が良いと推測されますので、水換え頻度は飼育数にもよりますが最低でも週一回1/3、もしくは二回行うことをオススメします。
このあたりは個体の発色を観察しながら調整するといいと思います。
水流について
水流は出来れば弱めな方が良いと思います。
理由としてはミクロラスボラ・ブルーネオンは水流に逆らって泳ぐ性質があるからです。
このような性質を持つ熱帯魚は結構いますが、それによって運動量が高まり、より痩せやすくなる場合があります。
水流が弱めだと群泳はしにくいですが、落ち着いて水槽内を泳ぐ姿が見れるので、そちらの方が、この魚には合っていると思います。
ミクロラスボラ・ブルーネオンを綺麗に見せる照明は?
ミクロラスボラ・ブルーネオンは光の当たり方によって見え方が大分違ってくる魚です。
私が持っている照明をいくつか試してみたのですが、個人的に綺麗に見えた照明はなるべく明るめで色温度が7000~8000程度のものが綺麗に見えました。
やはり明るい照明を使うことによってどんな場所でも体に光が当たって綺麗に見えやすいです。
色温度については高めよりは通常の7000~8000あたりの最も流通しているタイプが一番良かったです。
また最近、出回っているRGBのLED照明であれば緑を強調することも可能なので、そちらを試すのも良いと思います。
ミクロラスボラ・ブルーネオンに適したレイアウトは?
この魚に合うレイアウトはシンプルなレイアウトが合ってると思います。
例えば石組みであったり、流木に陰性系水草を組み合わせたりといったレイアウトですね。
何故かというと明るい水草がモリモリと生えているレイアウトだと、ミクロラスボラ・ブルーネオンが水草の緑と同化してしまって目立たなくなってしまうんですね。
このことが理由だと思いますが水草レイアウトで余り本種を見る機会がありません。特にレイアウトコンテストでは滅多に見ないですね。
長期飼育に必要なこと
まずミクロラスボラ・ブルーネオンは水槽上部を活発に泳ぎまわり飛び出しが多い魚です。
蓋をして飼育をするか水位を6cm程度下げて飼育するようにして飛び出しを防いで下さい。
それから痩せ易いので餌をやや多めにあげる必要がありますが、その分水は汚れやすくなります。
汚れた水は好まないので餌の量を上げるなら水換えの頻度も高くする必要があると思います。
まとめ:ちょっと難しいけど最高に美しい熱帯魚
少し飼い辛い面はあるものの他の魚には無いメタリックグリーンの体色はいつ見ても惚れ惚れします。
調子が上がれば色はどんどん綺麗になるので最高の状態のミクロラスボラ・ブルーネオンを是非皆さんにも体感して欲しいです。